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闘蟋以外の目的の養盆

下世話で恐縮です。先日、上海養盆屋で物色していたら常連ぽいおやじが店に入ってくるや、「おう!ちょっとアレ見せてよ」とカウンターの後ろにある“古養盆”二つを指差した。その養盆を手に黙って、見つめるおやじ。「で、いくら?」「・・・・ よし、こっち、貰うよ」と「毎度あり8500元」ね。と、店主。まるで、晩のおかずにする魚を買うように養盆を買って去っていったけど、8500元(日本円で15万)って・・・・見た目は平凡な...

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中国五大虫具の一つ。虫管

このブログを読んでくださってる方には既知のことと思いますが、中国には鳴く虫飼育ケースである“虫具”が多岐にわたり存在します。中でも、メインというか、よく使われているものをざっくりとタイプ別に分けるとすると、養盆、葫蘆、籠、虫盒、虫管、という感じになると思います。これら以外にも様々な虫具が存在しますが一般的に見かける虫具の多くは5タイプのどれかに当てはまります。それぞれに特性があり飼育できる適正種とい...

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葫蘆にまつわるあれこれ。その2 蚊取り線香のような金具

葫蘆を構成する大事なアイテムの一つ。銅胆についてです。蚊取り線香のような、ゼンマイのような、道具でこれを銅胆(ドウタン)と言います。これを葫蘆の口“コウ”の内側に取り付ける中蓋にするのですが、この銅胆を付けることにいくつかのメリットがあります。まず一つ目は、金属のバネに鳴く虫の声が共鳴しより美しくクリアな声に聞こえます。その違いは明白で、鳴く虫の声の金属的な部分がより際立ち、現地でよく飼育されるキリ...

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葫蘆にまつわるあれこれ。その1 着せ替え通気孔 

葫蘆の一番てっぺんに付ける通気孔です。これを蒙心(モウシン)と言います。上の写真のものは、何となく、私が所持しているものを並べただけなので凡庸品ばかりですが、蒙心はまさに、葫蘆の“顔”とも言える部分なので、非常に凝った作りのものもあり、材質も様々です。一般的には、椰子の実の表皮や、樹脂製の模造鼈甲、模造の牛骨が大衆品として多く見かけますが、良質なものは鼈甲、牛骨、ヤクの角、コブウシ(黄牛)の角、黄楊...

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小さな磁器の皿

水盘と飯板これらはすべて養盆の中で使う、水入れと餌皿です。写真中央にあるものは中国の硬貨1角コインで日本の一円玉とほぼ同等のサイズです。比較用にコインを並べましたが、これらの皿が非常に小さいことがよくわかると思います。基本的に、写真右側の1角コインと同等程度のサイズのものはすべて飯板(餌皿)です。中国ではコオロギの主食は人間と同じく“お米”です。お粥のように柔らかく炊いた米を一匹に1〜2粒のきまった量を...

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