闘蟋用品のあれこれ。その6-1 筆のような指揮棒 茜草(チィェンツォウ)
- 2017/07/04
- 00:21
見た目は“筆”のようなこの道具。
“筆”と言っても柄の太さは楊枝よりも細く、物によっては1ミリにも満たないものもあります。

この道具、茜草といい、コオロギの闘争心を煽る“鞭”というか、戦いを命じる“指揮棒”のような役割を果たす道具で、闘蟋にはなくてはならない道具なのです。
材質は写真下の左から順に、野鼠(アカネズミのような種)が二本、クマネズミのヒゲが一本、クマネズミの背中の毛が一本、イタチの毛が二本、オヒジバというイネ科植物が3本と並んでいます。これら材質に関わらず、闘蟋に使う指揮棒すべてを“茜草”と言います。

この他、リスの毛、ウサギのヒゲなども存在するらしいですが、基本的にオヒシバ等の植物性のものが主流であり、ついでネズミのヒゲもよく使われています。イタチの物は昔はよく使われていたと聞きますが、最近ではあまり使う人はいないとか。
私自身は玄人の方と闘蟋で真剣勝負をしたりすることもなく、ちょっとかじった程度なので、あまり生意気なことは言えませんが、材質の違いによる善し悪しや使い勝手などはまた後日紹介したいと思いますので、まずは、この“茜草”の使い方を紹介したいと思います。
基本的に闘蟋の試合で戦士達の闘争心を煽るために使用します。
闘蟋の戦士になるツヅレサセコオロギやその近似種はテリトリー意識が強く、時分のテリトリーに他のオスが侵入してくると、血気盛んに追い返します。この性質を利用して戦わせるのが“闘蟋”です。
茜草をコオロギのヒゲに弾力が似せてあるので、この茜草をヒゲに見立て、即ち、テリトリーを侵害する侵入者に見立て、戦士を刺激するのです。
そして、茜草を侵入者のヒゲと間違え、怒りのボルテージが最大になったところで、お互いのコオロギ戦士)を見合わせ、戦わせるのです。

写真上。
最初は口ひげ内側から外に向かって茜草の先端を少しだけ当てて行きます。

写真上。すると、ちょっと構えて、相手の敵対心を確認します。

写真上。怯まずに茜草で刺激すると、完全に敵と見なし、一気に牙を剥き闘志をあらわにします。
そして、いざ勝負。という流れになりますが、
相撲でいう、時間いっぱいまでに、如何に自分のコオロギの闘争心をピークに持って行くがが飼育者の腕の見せ所なのです。今回の記事では茜草の使い方についてですので、“勝負”について細かいお話はまたの機会に。
あと、茜草の主な使い方は、“これからコオロギを飼いたい”場合に、戦士の闘争心をチェックする際に使われます。
やはり、コオロギは個々で闘争心に差がありますし、飼い主の、茜草使い相性の良い個体、悪い個体というのがいます。
そこで、新たなコオロギを迎入れる時は、茜草を使い、そのコオロギを徹底的にチェックします。

写真上。闘蟋用戦士の専門店で、自分の茜草使いと相性の良いコオロギを探すお客達。
このような専門店の店先には必ず、茜草が自由に使えるように配備されています。
常連さん達は茜草を使い次々チェックしていきます。早い場合は一匹に10秒くらいで品定めが終わります。
そして、相性が良さそうなコオロギを見つけたら、養盆に虫罩をかぶせてじっくりと色つや、健康状態を観察して、そうして、パートナーを決めて連れ帰ります。
実は、この茜草の使い方はなかなか難しく、初めての人はコオロギに牙を剥かせる結構難しいかも知れません。
熟練者の手さばきを見てると“ちょちょい”と簡単にコオロギを怒らせてますが、私なんかは最初の頃は、どうやっても怒らすことが出来ず、かといって、今更人に聞くのもちょっと恥ずかしくて、そのテクを盗むために、専門店で常連さんが品定めしているところを腕組みしながら横から覗き込み、“俺も玄人だぜ”みたいなつらでウンウン頷きながら、その手さばきを勉強したものです。(苦笑)
“筆”と言っても柄の太さは楊枝よりも細く、物によっては1ミリにも満たないものもあります。

この道具、茜草といい、コオロギの闘争心を煽る“鞭”というか、戦いを命じる“指揮棒”のような役割を果たす道具で、闘蟋にはなくてはならない道具なのです。
材質は写真下の左から順に、野鼠(アカネズミのような種)が二本、クマネズミのヒゲが一本、クマネズミの背中の毛が一本、イタチの毛が二本、オヒジバというイネ科植物が3本と並んでいます。これら材質に関わらず、闘蟋に使う指揮棒すべてを“茜草”と言います。

この他、リスの毛、ウサギのヒゲなども存在するらしいですが、基本的にオヒシバ等の植物性のものが主流であり、ついでネズミのヒゲもよく使われています。イタチの物は昔はよく使われていたと聞きますが、最近ではあまり使う人はいないとか。
私自身は玄人の方と闘蟋で真剣勝負をしたりすることもなく、ちょっとかじった程度なので、あまり生意気なことは言えませんが、材質の違いによる善し悪しや使い勝手などはまた後日紹介したいと思いますので、まずは、この“茜草”の使い方を紹介したいと思います。
基本的に闘蟋の試合で戦士達の闘争心を煽るために使用します。
闘蟋の戦士になるツヅレサセコオロギやその近似種はテリトリー意識が強く、時分のテリトリーに他のオスが侵入してくると、血気盛んに追い返します。この性質を利用して戦わせるのが“闘蟋”です。
茜草をコオロギのヒゲに弾力が似せてあるので、この茜草をヒゲに見立て、即ち、テリトリーを侵害する侵入者に見立て、戦士を刺激するのです。
そして、茜草を侵入者のヒゲと間違え、怒りのボルテージが最大になったところで、お互いのコオロギ戦士)を見合わせ、戦わせるのです。

写真上。
最初は口ひげ内側から外に向かって茜草の先端を少しだけ当てて行きます。

写真上。すると、ちょっと構えて、相手の敵対心を確認します。

写真上。怯まずに茜草で刺激すると、完全に敵と見なし、一気に牙を剥き闘志をあらわにします。
そして、いざ勝負。という流れになりますが、
相撲でいう、時間いっぱいまでに、如何に自分のコオロギの闘争心をピークに持って行くがが飼育者の腕の見せ所なのです。今回の記事では茜草の使い方についてですので、“勝負”について細かいお話はまたの機会に。
あと、茜草の主な使い方は、“これからコオロギを飼いたい”場合に、戦士の闘争心をチェックする際に使われます。
やはり、コオロギは個々で闘争心に差がありますし、飼い主の、茜草使い相性の良い個体、悪い個体というのがいます。
そこで、新たなコオロギを迎入れる時は、茜草を使い、そのコオロギを徹底的にチェックします。

写真上。闘蟋用戦士の専門店で、自分の茜草使いと相性の良いコオロギを探すお客達。
このような専門店の店先には必ず、茜草が自由に使えるように配備されています。
常連さん達は茜草を使い次々チェックしていきます。早い場合は一匹に10秒くらいで品定めが終わります。
そして、相性が良さそうなコオロギを見つけたら、養盆に虫罩をかぶせてじっくりと色つや、健康状態を観察して、そうして、パートナーを決めて連れ帰ります。
実は、この茜草の使い方はなかなか難しく、初めての人はコオロギに牙を剥かせる結構難しいかも知れません。
熟練者の手さばきを見てると“ちょちょい”と簡単にコオロギを怒らせてますが、私なんかは最初の頃は、どうやっても怒らすことが出来ず、かといって、今更人に聞くのもちょっと恥ずかしくて、そのテクを盗むために、専門店で常連さんが品定めしているところを腕組みしながら横から覗き込み、“俺も玄人だぜ”みたいなつらでウンウン頷きながら、その手さばきを勉強したものです。(苦笑)
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