闘蟋用品のあれこれ。その6-1 筆のような指揮棒 茜草(チィェンツォウ)
- 2017/07/04
- 00:21

見た目は“筆”のようなこの道具。“筆”と言っても柄の太さは楊枝よりも細く、物によっては1ミリにも満たないものもあります。この道具、茜草といい、コオロギの闘争心を煽る“鞭”というか、戦いを命じる“指揮棒”のような役割を果たす道具で、闘蟋にはなくてはならない道具なのです。材質は写真下の左から順に、野鼠(アカネズミのような種)が二本、クマネズミのヒゲが一本、クマネズミの背中の毛が一本、イタチの毛が二本、オヒジバ...
闘蟋用品のあれこれ。その5 ミニ天蚕糸網 虫網(チュウカン)
- 2017/06/09
- 16:05

天蚕糸と書いて“テグス”と読みます。釣りをする人にはおなじみのテグス網です。テグスとは元々はクスサンという蛾から得られる絹糸のことを言いますか、昔はこれを釣り糸として利用する場合があったそうで、これがいつのまに、釣り糸=テグスと言う風なニュアンスになり、現代ではナイロン製の透明の釣り糸=テグスという認識の人が多いことと思います。で、このテグス網の何が良いか?というと、透明であるから魚には網が見えず逃...
闘蟋用品のあれこれ。その4 中国版ドリームキャッチャー? 虫罩(チュウトウ)
- 2017/04/20
- 08:02

ドリームキャッチャーって、ネイティブインディアンの装飾品のアレです。たまにゴツいホンダ車とかのルームミラーから吊るれてるアレです。見るだびに「あ、虫罩」と心の中でつぶやいてしまいますが、新大陸のドリームキャッチャーは“お守り”であり今回紹介する虫罩(チュウトウ)とは用途が違います。虫罩とは、養盆の中のコオロギを逃がさないように安全に観察するためのものです。テグスで編んだ網を使用しておりますので、殆ど...
小さな磁器の皿
- 2017/03/28
- 08:54

水盘と飯板これらはすべて養盆の中で使う、水入れと餌皿です。写真中央にあるものは中国の硬貨1角コインで日本の一円玉とほぼ同等のサイズです。比較用にコインを並べましたが、これらの皿が非常に小さいことがよくわかると思います。基本的に、写真右側の1角コインと同等程度のサイズのものはすべて飯板(餌皿)です。中国ではコオロギの主食は人間と同じく“お米”です。お粥のように柔らかく炊いた米を一匹に1〜2粒のきまった量を...
闘蟋用品のあれこれ。その3 過籠と絨球
- 2017/03/06
- 22:28

闘蟋用小物、花形?の一つ。過籠(グォロン)と絨球(ロンチウ)です。写真ではいろいろとありますが、過籠“木槌のような見た目のヤツ”と絨球“耳かきみたいなヤツ”を二つ一組で使用します。その用途はというと、逃げてしまったコオロギを捕まえるための道具です。主に、飼育中、餌交換などメンテナンス中に養盆から飛び出た場合に使います。使い方は、逃げたコオロギの目の前に過籠を置き、絨球でコオロギのお尻を少し触って、過籠...